Japan Association Family Therapy

News Letter No.74 (2012/09/03)

日本家族研究・家族療法学会第30回東京大会案内【第1報】

われわれはこれから何をすべきか(仮題)

【大会趣旨】
学会設立30周年となる本大会では,単に過去を振り返るばかりではなく,学会として今まで成長蓄積されてきた学術的資質,教育システム,社会支援などを今後どのようにさらに発展させていくべきかをメインのテーマにしたいと思います。家族への援助,家族との協働はどの分野においても必須と考えるのがわれわれに限られているのでは困ります。より広い家族へのかかわりが重要であり,かつ合理的で効果のあるものであることを会員以外の援助者に伝えるにはどのような方法があるのかを近い将来に向けて具体的に探れるような内容になればと願っております。会員の皆様には会員以外の方たちにも今まで以上により積極的にお声をかけていただき,多くの方が家族の重要性について触れていただける大会にしたいと考えております。

第30回大会長 中村伸一
【日程】2013年6月21日(金)~23日(日)
【会場】タワーホール船堀(東京都江戸川区船堀4-1-1)
【プログラム】
6月21日(金):大会長講演,大会企画シンポジウムⅠ,一般演題,臨床報告,自主シンポジウム
夜:交流会(会場:ホテルイースト21東京)
6月22日(土):大会企画シンポジウムⅡ,一般演題,臨床報告,自主シンポジウム,東日本大震災関連シンポジウム,総会(評議員選挙結果報告,新評議員の紹介と承認,新会長の互選と承認)
6月23日(日):ワークショップ,市民向け公開講座(「ひきこもりへの家族支援」)
【募集】注:詳細は第2報にて告知いたします。
■一般演題・臨床報告・自主シンポジウムの募集開始:2012年10月,募集締切:2012年12月
■抄録の提出締切:2013年1月
■演題・抄録の採否:採否はプログラム委員会の審査で決定します。抄録の内容も同委員会によって査読が行われます。
■発表者の資格:発表者,共同発表者ともに本学会員であることが必要です。未加入の方は申し込み時点で,必ず入会申し込みを行ってください。
【問い合せ先】日本家族研究・家族療法学会事務局
〒113-0033 東京都文京区本郷4-12-16-616
電話:03-6420-3716(Fax兼用),メール:jaft-npi@coda.ocn.ne.jp
(大会HP)
日本家族研究・家族療法学会〈www.jaft.org〉→「学術大会」をクリック。随時新情報をお伝えします。
【第30回大会実行委員会】
第30回大会長:中村伸一(中村心理療法研究室)
事務局長:岡本吉生(日本女子大学)

「日本家族研究・家族療法学会 地域ワークショップ」へのご案内

実行委員長 阿部 幸弘(こころのリカバリー総合支援センター)

 北海道で初めての、「日本家族研究・家族療法学会 地域ワークショップ」を、札幌で行うことになりました。実行委員長としてごあいさつ申し上げます。

私は「こころのリカバリー総合支援センター」という精神科リハビリテーションを専門とする医療機関の施設長ですが、当所では、「ひきこもり成年相談センター」を北海道から受託するなど、広く社会に向けての事業も並行して行っております。多様なご相談が寄せられる毎日の中で感じるのは、家族を支援する視点の大切さと、どうアプローチするかという確かな技術の必要性です。たとえば「ひきこもり」問題ひとつ取っても、相談してきてくれたご家族をどう勇気づけ、あるいは支え、ご本人とつながっていくか、まずはそこから丁寧に応じて行かなければなりません。そう考えてみると、日本が今抱えているあらゆる領域の社会問題に対して、複雑な事情を持つ家族支援の視点と技術が求められているように思えます。

北海道にも様々な領域でそのような対人支援を行っている、専門家や市民ボランティアの皆さんがたくさんいらっしゃいます。しかし残念ながら、実践的に家族療法を学ぶ機会は決して潤沢とは言えないのが、道内の実情と思います。ぜひこの機会を逃さず、本ワークショップで体験的に技術を身に付けていただければと存じます。(もちろん道外からの参加も歓迎いたします。)

そのような訳で今回は、ベーシックなことが学べるワークを中心に構成させていただきました。私自身、2つ3つ参加したいくらい目移りする内容でないかと、勝手に思っております(身は一つなので不可能ですが)。11月の札幌は温暖ではありませんが、まだ積雪のない(はず)の時期を選びました。多くの方の御参加を期待しております。

第29回山口大会に参加して

田崎 みどり(長崎純心大学ケアセンター扇町)

 今まで何度も行こうと思いながら、実際に本学会の大会へ参加したのは、この第29回山口大会が初めてでした。今回は前々からしっかり予定に入れたのですが、今思うと山口は和田憲明先生が活躍されていた場所だったから、ということが影響していたように思います。

和田先生は 2000 年に山口から長崎にいらっしゃいました。長崎でも多方面でご活躍でしたが、私にとって最も印象に残っているのは、先生の熱い指導と飲み会での楽しいノリ・ ツッコミです。そして飲み会が盛り上がった際には必ず、小郡まきはら病院での数々の武 勇伝について何度も伺ったものでした。

副大会長の加来洋一先生がごあいさつで、大会のお話があった際「もし和田先生なら何と言うだろうか?」を最初に考えたとおっしゃっていました。実は私も、度々そう思うことがあります。ケースで煮詰まった時、新しいプログラムを起ち上げる時、そしてみんなでワークショップや研修会の準備をしている時。気づけば「和田先生だったら・・・?」という話をしていることが多々あります。

そこで、以下は完全に私の想像ではありますが、本大会に和田先生が参加されていたら? というのを考えてみました。きっと、交流会でいい感じにお酒が入った和田先生は、私たち若手にこんなふうにおっしゃったのではないかと思います。

「な、こういう交流会をやれるっちゅうのが、本物のおもてなしやで!お前らもなぁ~、発表したり論文書いたりするだけやなくて、こういうおもてなしができるようにならんとイカン!今度オレとコジちゃんが大会受けたら、絶対これ以上のことやるからな。しっか り勉強しとけよ~っ!」

山口大会に参加させて頂いたことで、久しぶりに和田先生とおしゃべりすることまでできてしまった、そんな気もしています。改めまして山口大会のスタッフのみなさま、すばらしい大会をどうもありがとうございました。山口には、きっとまた行かせて頂きたいと思っています。

第29回山口大会に参加して

長沼 葉月(首都大学東京)

 私には、家族療法学会は難しい家族療法理論を駆使できる頭のいい人が集まる学会、という苦手意識があり、気後れから遠方開催の学会にはなかなか参加していませんでした。特に福祉系大学の教員となってからは、ソーシャルワーク理論の中での家族療法をうまく位置づけられず、ちょっと気持ちが遠くなっていました。しかし昨年の静岡大会で良い刺激を受け、今年も参加することにしました。本学会は、日本社会福祉系学会連合の一団体でありながら、社会福祉士養成課程の主要教科書には家族療法アプローチは含まれていません。しかし解決志向アプローチやナラティブ・アプローチは掲載されています。学会に参加するからには、この辺りの扱い方を学びたいと熱望した私は、同世代の福祉系大学のお二人と共に自主シンポの企画を立てました。しかし。いざ届いたプログラムには、なんと「家族療法、どう教え、何を伝える?」という大会企画シンポがあるではありませんか。さらに自分の企画と同時間帯に、他の福祉職の方の企画も複数あり、大変残念に思いました。

当日は日頃の業務を離れて思いきり家族療法の世界に浸りました。あちこちの現場で実践を重ねている人々の話に耳を傾け、遠方の友人たちと旧交を温めているうちに、ふと自分もそれなりに家族療法を勉強した、という奇妙な実感がわき上がってきました。自主シンポでは、予想をはるかに上回る30人以上の方々とソーシャルワークの独自性や実践現場の多様性を軸として議論ができ、とても刺激的な時間となりました。このテーマに関しては翌日の大会シンポで「福祉職は現場の中で家族療法をどう活用するかという視点である」とお聞きし大いに腑に落ちました。

他にも食べきれないほどの美味しいお料理の並んだ懇親会での鷺流の狂言、たくさんの日本酒と地の幸を頂いた二日目の夜、そして充実のワークショップと楽しい思い出にはきりがありません。家族療法の難しい理論をまだまだ十分消化しきれていない私ですが、少し肩の力を抜いて、学びをリフレッシュするために今後も参加し続けたい…そう思えた、貴重な三日間でした。ご準備頂いた皆様がた、本当にありがとうございました。

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